【ポケモンSV ダブルバトル レギュC】【シーズン7 最終28位】晴れ+おいかぜ構築
【はじめに】
はじめまして。ヘブンズと申します。この度ポケモンSV ダブルバトルで最終28位を記録することができました。7月からレギュレーションが変わってしまうので需要があるかはわかりませんが,記念に構築記事を書きたいと思いブログをはじめました。初めての構築記事執筆であるため拙いところもあるかと思いますが,もしよろしければお読みいただけますと幸いです。
(レギュレーションが変わるので需要はないかもしれませんが,7月いっぱいはレンタル公開しておきます。8月になったので,現在は公開しておりません。)
【コンセプト】
1.先発のポケモンでテラスタルを消費させ,後発のポケモンをとおす。
2.環境に多いポケモンに対し,何かしらの重い負荷をかけられる6体で組む。
(重い負荷=できればワンパンする)
3.できれば意表をつける要素を組み込む。
【構築経緯】
- テラスタル環境をなるべくストレスなく戦うために,コンセプト1が重要であると考えました。ハバタクカミとイダイナキバのコンビはコンセプト1を満たすコンビのなかで,特にパワーが高いと感じ,この2体を軸としました。
(ハバタクカミがどく,はがね,ほのおテラスタルを誘い,イダイナキバをとおすという具合です。) - この2体のパワーを引き出すのに,特性を発動させる「晴れ」と素早さを補う「おいかぜ」が有効です。この2つをまとめられるポケモンにヤミカラスがいますが,どちらかしか展開できないことが多かったので,「晴れ」はコータスに,「おいかぜ」はワタッコに任せることとしました。コータス,ワタッコ,ハバタクカミ,イダイナキバはPJCS予選で結果を残していたこともあり,それも採用の後押しとなりました。
~「おいかぜ」役をワタッコにした理由~
・「ねむりごな」を嫌った相手がくさテラスタルを切ってくれることがある
→コータスが通しやすくなる。…コンセプト1
・リーフストームでD4テツノツツミをワンパン(105.3~125.1%)できる。
…コンセプト2 - 上述の4体では,グレンアルマ+イエッサン♀などのトリックルーム構築に苦しい展開を強いられます。他にも「ねむりごな」を絡めてくる相手(コータス+ワタッコorドレディア,ディンルー+ビビヨン)にも安定しません。これを解決するために,「アイススピナー」を使えるポケモンに「ぼうじんゴーグル」を持たせることとしました。さらにそのポケモンと相性補完のいいコンビを考え,カイリューとハッサムにたどり着きました。
~カイリューの採用理由~
・「しんそく」,「マルチスケイル」,「600族」と強い要素が詰まっている。
・仮想敵の構築にグレンアルマやコータスなどほのおタイプがいるので,ほのお耐性が欲しい。
・「アイススピナー」がくさテラスタルに刺さる。…コンセプト1
・消耗した相手を「しんそく」でしばる…コンセプト2
~ハッサムの採用理由~
・「バレットパンチ」で大体のハバタクカミを倒せる…コンセプト2
・「インファイト」で無振テツノツツミを50%の乱1…コンセプト2
・「ゴツゴツメット」を持たせることで,パオジアンのきあいのタスキ,カイリューのマルチスケイルを剥がすことができる。…コンセプト3
・カイリューがエスパー等倍であるため,エスパー技に耐性が欲しい。
・カイリューとの相性補完が優秀。
・「とびつく」がくさテラスタルに刺さる他,ハッサムからS操作されることを想定されにくい。…コンセプト1,3
【個別詳細】
※ポケモン名の後の()は,HP-攻撃-防御-特攻-特防-素早さの順で実数値を記載しています。
※努力値欄等のローマ字はH…HP,A…攻撃,B…防御,C…特攻,D…特防,S…素早さを表しています。
- ハバタクカミ(131-54-92-187-156-187)
努力値:H4 B132 C116 D4 S252 (性格補正:C↑A↓)(A実数値最低)
特性:こだいかっせい
持ち物:こだわりメガネ
テラスタイプ:みず
技
・ムーンフォース・・・・・メインウエポン
・シャドーボール・・・・・メインウエポン
・マジカルシャイン・・・・便利な全体技
・10まんボルト・・・・・・ギャラドスやみずテラスタルに刺さるので採用
エースアタッカーその1。「晴れ」+「おいかぜ」下で相手に負荷をかけます。
特性込みの「こだわりメガネムーンフォース」は,ADチョッキテツノカイナを68.8%の乱数1発,D4振ハバタクカミに128-146ダメージを与えるなど,重い一撃を叩き込めます。…コンセプト2
準速にすることで,C↑のハバタクカミの上は取れているものとして動きました。
持ち物は「こだわりメガネ」とし,「晴れ」,「おいかぜ」ターンのうちに,なるべく大きい負荷を相手に与えることを目的としています。
テラスタイプを「みず」にした理由は以下のとおりです。
・サーフゴーやハッサムがいても選出できるようにするため。
・ディンルーやヘイラッシャのヘビーボンバーを耐えつつ,じめん技が弱点にならないため。
・イーユイのねっぷうに耐性をつけたい場面があるため。
~耐久目安~
HB…A特化コノヨザルの威力50ふんどのこぶしを13/16耐え。
ようきA252パオジアンのアイススピナーを14/16耐え。
HD…おくびょうC252ハバタクカミのシャドーボールを最高乱数以外耐え。 - イダイナキバ(191-183-151-*-73-152)
努力値:H4 A252 S252 (性格補正:S↑C↓)
特性:こだいかっせい
持ち物:きあいのタスキ
テラスタイプ:じめん
技
・ぶちかまし・・・・・・・メインウエポン
・インファイト・・・・・・メインウエポン
・いわなだれ・・・・・・・ファイアローやギャラドス,ウルガモスに撃つ
・まもる
エースアタッカーその2。「晴れ」+「おいかぜ」下で相手に負荷をかけます。
特性込みの「ぶちかまし」で大体のテツノカイナをワンパンできます。また,特性込みの「インファイト」なら,HBに努力値を割いていないディンルーを81.3%の乱数1発です。…コンセプト2
ミラーやSが遅めのイーユイを抜けるように最速にしています。S↑したハバタクカミを「おいかぜ」下で抜けることがあったので,最速で正解だったと思います。
こだいかっせいが切れると無振テツノカイナを最高乱数以外で倒せないなど,意外と火力がないので「晴れ」下で動かすことを強く意識します。
持ち物は対面性能を引き上げる「きあいのタスキ」としました。そのおかげですべての攻撃を一度は耐えるので,テラスタイプはもっとも撃ちたい技である「ぶちかまし」の威力を上げられる「じめん」としました。 - コータス(177-81-161-106-121-52)
努力値:H252 B4 C4 D156 S92 (性格補正:D↑A↓)(A実数値最低)
特性:ひでり
持ち物:だっしゅつパック
テラスタイプ:くさ
技
・オーバーヒート・・「だっしゅつパック」と合わせてエースにつなぐ
・てだすけ・・・・・鈍足で縛られやすいのであると便利
・あくび・・・・・・何かと便利
・まもる・・・・・こごえるかぜ等による「だっしゅつパック」の暴発を防ぐ
ハバタクカミ,イダイナキバ,ワタッコを強化するPTの根幹をなすポケモン。
D4テツノツツミやHBモロバレルなら晴れオーバーヒートで倒せます。
モロバレルの上から動くため,Sは4振モロバレル+1です。
持ち物は「オーバーヒート」と合わせて安全にハバタクカミやイダイナキバにつなげる「だっしゅつパック」としました。
テラスタルをコータスに使うことは少ないですが,使いたい場面はねむりごなやキノコのほうしを防ぎたいときやじめん耐性をつけたいときなので「くさ」としました。
HD…C特化キラフロルのパワージェムを最高乱数以外耐え
C特化ハバタクカミの特性込こだわりメガネシャドーボール最高乱数以外耐え - ワタッコ(181-54-91-76-116-178)
努力値:H244 B4 C4 D4 S252 (性格補正:S↑A↓)(A実数値最低)
特性:ようりょくそ
持ち物:こうかくレンズ
テラスタイプ:いわ
技
・リーフストーム・・D4テツノツツミをワンパン
・おいかぜ・・・・・採用理由
・アンコール・・・・まもるやねこだましをアンコールできるとうれしい
・ねむりごな・・・・ワタッコ式ねこだまし
サポート枠。「おいかぜ」枠はトドロクツキも候補でしたが,テツノツツミをワンパンできること,アンコール,ねむりごなを使えることを評価して採用しました。
ヘイラッシャ+シャリタツにはとても強く,「アンコール」や「ねむりごな」を駆使して高い勝率をキープできました。
持ち物は「リーフストーム」の命中率を99%にするために「こうかくレンズ」です。テツノツツミを倒せるかどうかが90%か99%では大きな違いがあるので,「こうかくレンズ」以外は持たせられませんでした。ついでに「ねむりごな」の命中率がハイドロポンプ以上になるオマケ付きです。
テラスタイプはゴーストにしていた時期もあるのですが,ファイアローのひこう技やイーユイのほのお技を耐えたい場面が多かったため「いわ」としました。 - カイリュー(167-204-115-*120-132)
努力値:H4 A252 S252 (性格補正:A↑C↓)
特性:マルチスケイル
持ち物:ぼうじんゴーグル
テラスタイプ:ノーマル
技
・しんそく・・・・・メインウエポン
・アイススピナー・・採用理由。サイコフィールドを壊す。
・じだんだ・・・・・イーユイやグレンアルマに撃つことがある。
・まもる
補完枠その1。グレンアルマ+イエッサン♀,コータス+ワタッコorドレディア,ディンルー+ビビヨンの相手を任せます。相手構築にこれらの要素がないときに選出することはほとんどありませんでしたが,仮想敵の相手は十分に勤めてくれました。耐久調整先は思いつかなかったので,「おいかぜ」に乗ることやミラーを意識して準速としました。
持ち物は採用理由であるワタッコやドレディア,ビビヨンに困らない「ぼうじんゴーグル」です。
テラスタイプは「しんそく」の火力を伸ばせる「ノーマル」としました。 - ハッサム(177-176-121-*122-86)
努力値:H252 A76 B4 D172 S4 (性格補正:A↑C↓)
特性:テクニシャン
持ち物:ゴツゴツメット
テラスタイプ:ほのお
技
・バレットパンチ・・・メインウエポン
・インファイト・・・・テツノツツミやイーユイ,ディンルーに撃つ
・とびつく・・・・・・エスパータイプへの打点とS操作を兼ねる
・まもる
補完枠その2。ハバタクカミやワタッコがパオジアンやカイリューと対面したとき,ハッサムに引くことで「ゴツゴツメット」を触らせ,きあいのタスキやマルチスケイルを剥がすことができます。ハバタクカミを「バレットパンチ」でしばれているのも立ち回りを楽にしてくれました。
持ち物はコンセプト3のための「ゴツゴツメット」です。オボンのみも候補でしたが,「ゴツゴツメット」のおかげで勝てた試合が多く,この構築で運用するにあたって耐久は十分でした。
テラスタイプは,グレンアルマ+イエッサン♀相手にも選出したいので「ほのお」です。
~ステータス調整意図~
S…ミラー意識で4振
A…11n
インファイトで
・無振テツノツツミを50%の確率で倒せる
・無振イーユイをワンパン(120.6-143.5%)
HB…ようきA252ガブリアスのじしんを2耐え(64-76ダメージ)(Wダメージ)
ようきA252パオジアンのせいなるつるぎをわざわいのつるぎ込みで2耐え
(65-77ダメージ)
HD…ほのおテラスタルすることで
・C特化グレンアルマのいのちのたまアーマーキャノン2耐え(70-82ダメージ)
・おくびょうC252イーユイのいのちのたまねっぷう2耐え(53-62ダメージ)
(わざわいのたま込み)(Wダメージ)
・C特化コータスの晴れ+こだわりメガネ+テラスタルふんか1耐え
(117-138ダメージ)(Wダメージ)
【選出】
①先発コータス+ワタッコ 後発ハバタクカミ,イダイナキバ>ハッサム,カイリュー
この構築の基本コンセプトとなる選出です。ワタッコが「おいかぜ」をしながら,コータスが「オーバーヒート」で「だっしゅつパック」を発動させ,ハバタクカミかイダイナキバにつなぎます。後発はハバタクカミとイダイナキバの優先度が高いですが,刺さりが悪かったり,先制技が欲しい場合はハッサムかカイリューの選出も検討します。
先発でイーユイと鉢合わせた場面などワタッコがワンパンされてしまうようなら,ワタッコをテラスタルさせ2ターン目以降も「ねむりごな」や「アンコール」でサポートします。テツノツツミ(ブーストエナジー)+イーユイが相手の場合,ワタッコをテラスタルさせながら,「リーフストーム」とテツノツツミに,「オーバーヒート」をイーユイに撃っていました。テツノツツミはワンパン,イーユイを削りつつ後続につなぐことができます。
相手構築にテツノツツミがいる場合は,なるべくこの選出をするようにしていました。また,ヘイラッシャ+シャリタツを見たら絶対にワタッコを選出していました。
②先発コータス+ハバタクカミ 後発イダイナキバ,ハッサムorカイリュー
相手にオーロンゲ(いたずらごころちょうはつ)がいるときや「おいかぜ」が有効に機能しそうにないとき(相手においかぜ使いがいない,テツノツツミがいない等)にはワタッコを選出せずにこの選出で戦います。
大体のオーロンゲは,こだいかっせい込みのムーンフォースで,ひかりのかべの上からワンパンできるのでリフレクターのない盤面でイダイナキバが暴れることを狙っていきます。オーロンゲは壁を張るのが仕事ということで大体先発で出てくるので,オーロンゲが見えたら,この選出で数的有利をとることを狙っていました。このとき隣にディンルーがいる場合は,ヘビーボンバーに備えてハバタクカミをテラスタルさせ,コータスの「てだすけ」を乗せた「ムーンフォース」をオーロンゲに撃つことから始めます。
ディンルー以外にもサーフゴーやヘイラッシャなどはがね技が来そうなら,積極的にハバタクカミをテラスタルさせます。
③先発イダイナキバスタート
ファイアロー+じしん(ガブリアス等)が見えているときに使う選出です。相手がおいかぜから入ってきてくれれば,イダイナキバの「いわなだれ」によって数的有利をとることができます。しかし,ファイアロー+ハバタクカミで来られた時に対応が難しい(ひこう技とマイカルシャインでイダイナキバが出オチする)など,リスキーな部分もあるのでハッサムを添えるなど工夫が必要です。最終日はこの手のPTにあまり当たらなかったのは幸いでした。
④ガチトリルにはコータス,イダイナキバ,ハッサム,カイリューの4体で戦う
ガチトリル相手にはどうしても「まもる」によるターン管理がほしいので,「まもる」のないハバタクカミとワタッコは選出しませんでした。
先発ですが,イエッサン♀+グレンアルマ相手には,カイリューとハッサムからスタートし,カイリューは「アイススピナー」をグレンアルマに,ハッサムはテラスタルしながら「とびつく」をイエッサン♀に撃つところから始めました。アイススピナーをグレンアルマに撃つのは,片方に攻撃を集中してまもられてしまったときにフィールドを壊せないと困るからです。グレンアルマがまもる分には,大したダメージにはならないので問題ないという判断です。
ディンルー+ヤレユータンなど,イダイナキバの攻撃とハッサムの攻撃を集中させてトリル役を倒せそうなときには,この2体を先発させることもありました。
トリックルームPTを相手にするときは,イダイナキバが刺さっていることが多いので,いつ場に出すかを意識していました。
【重い相手】
・ファイアロー+ガブリアス等のじしんアタッカー+ハバタクカミ
ファイアローがおいかぜをしている隙に「いわなだれ」で倒せればよいのですが,順位が高い方は,イダイナキバを倒そうとして来たり,ヨロギ持ちだったりと安定しませんでした。こちらもハッサムでハバタクカミをしばるなどして対抗していましたが,構築のプラン通りの動きをとれないため,苦手意識がぬぐえませんでした。
・セグレイブ
ワタッコがこおりのつぶてにしばられているためテラスタルしたいのですが,今度はじしんが通ります。
イダイナキバはつららばりで「きあいのタスキ」を貫通して倒されます。
ハッサムは打ち合うことができますが,隣のファイアローのおにびやイーユイのふんえんを考えると苦しいです。ほのおテラスタルするとじしんが通ります。
最終日にはあまり当たらなかったのは運がよかったです。
【おわりに】
ここまで読んでいただきありがとうございました。
はじめての構築記事なのでだいぶ長くなってしまいました。
7月からはレギュレーションDになるので,また30位以内に入れるように楽しみたいと思います。